2012年09月16日

【 外伝、エロマンス、その弐 〜 お約束 】

「あい。あいさ」

「うわっ」

ツカサは彼の手をとり研究室から飛び出し、どこかへ連れて行こうとした。
ロボットだけあり、大人一人など軽々と持ち運びながら。
クーは、ツカサの意外な反応に驚いた。

「ちょ、ちょっと待て。ツ、ツカサ。どこに連れて行くつもりなんだ」

「ベットでしょ。ベット」

やや。
ツカサは、何か勘違いしているようだ。
ついた先は……。

「じゃんじゃんバリバリ、じゃんじゃんバリバリ」

「……」

「どちら様もこちら様も、毎度、ありがとうございます」

ギンギラ電飾のパチンコ屋。
のぼりに「さ、勝負だ」と書いてある。

「そのベットと違う! 確かに賭ける事をベットと言うけど! 違う!」

「あい。そうなの?」

「そもそもなんで、あっちの方は無知なのにだ」

「あい」

「パチンコやベットとか知ってるんだ。それこそ大人になって知るんだろ」

それは、確かにそうかもしれない。
しかし、ツカサの脳。
つまり頭の中にあるAIにはネット並の情報が記憶されているのだ。
そして、今も学習しツカサの脳は進化を続けているのだ。
けれどもクーにとって一番大事な事。

あっちのH情報はロリコン童貞が作っただけあって、すぽっと抜けている。
彼女の脳天気ぶりにクーは、一気にやる気をなくした。
やっぱり、AVでも観るかと。

「ま、良い。帰るぞ」

「ベット! ベット! 博士、ベットだよ」

「うるさい」

そんなこんなで、ロリコンの夢。
見た目、七才のツカサにいつも隙あらば手を出そうとしているのだが。
いや、むしろその為に執念を燃やし、ツカサを作ったのだが。
ツカサの無邪気さとあっちのH情報不足により、

アダルトビデオで一人孤独に処理するしか手はなくなっているのであった。

「ねぇ。ねぇ。博士」

「なんだ。ツカサ。エロい気分になったか」

というか、クーの頭の中を覗きたい。
80%がエロとロリできていて、残り20%が本能か。
最悪の生命体だ。

天は、何故、こんな最悪な生命体に、
ツカサというロボットを作りあげるような才覚を与えたのだろう。
いや、むしろエロの為に執念を燃やした結果なのか。
それは分からない。

分からないが、クーは、ロリコンの永遠の夢をその右手に掲げていた。

「博士が言うエロい気分っていうのがツカサには分からないよ」

「……(罠か?)」

「ねぇ、ねぇ、博士、どんな感じなの?」

「エロス」

クーが何か大事な事を言わんとするかのよう、一言つぶやき、拍をおく。
そうして、ツカサをじらした後、ゆっくりと続けた。
ロリコンの永遠の夢を語るように。

「エロス。それは人類最大のロマンスなのだよ。ツカサ」

「ロマンス? ロマンスは知ってるよ」

「なんだ。言ってみろ」

「あい。ロミオとジュリエットだよね。決して結ばれない悲恋」

「……それもそうだが。今、言おうとしているロマンスとは大きく違う」

「あい」

「ココで試してみるか?」

「うい」

「ベットというとまた変な所に連れて行かれるからな」

クーの息づかいが、ハァ、ハァと荒くなってきた。
興奮し始めたのだ。ちなみにクーの容貌をココで、記しておこう。
クーは、四十五才の童貞、カネなし。

デブでないのが、唯一の救いだが、お世辞にも格好いいとは、言えない。

ひげ面オヤジ。
性格は、性欲と金欲だけは、人一倍あり、エロスの塊。
いつでもカネと女の事だけを考え、日々、発明にいそしんでいる。
彼はタイムマシーンなど、到底、考えられないような発明を多々している。
しているが、世の中には発表はしない。

発明したモノを世の中に発表すれば、カネはうなるほど手に入るのだが。

何故なら彼が極悪だから。
彼の価値観では、発明したモノの特許を取り発表するのは邪道なのである。
それよりも発明したモノを独り占めしたいのである。

人知れず発明した品でカネを稼いだ方が、より儲かると考えているのだ。

つまり、自動車や飛行機を考えれば良い。
自動車や飛行機を発明した人物は確かに始めは儲かったかもしれない。

しかし特許料には期限がある。

自動車や飛行機は、特許の期限が切れて、
発明した人物より、商売上手な商人に、その儲けを奪われた。
そうして世の中は進歩した。ごく自然な流れであろう。
それが、クーにとっては、まったく持って、許せない事なのである。

つまり彼にとって、世の中が進歩しようが、しまいが、知った事ではない。

永遠に自分だけが儲けたいと考えているのである。
クーの頭の中には、自分が良ければそれで良いと考えているのだ。
というか、だからこそ、クーは、いつまでたってもカネなしなのである。
少々、話が逸(そ)れた。
話を戻そう。

「あい。博士。ロマンスについて教えてくれるんだね」

「そうだ。ツカサ。人類の永遠の夢、エロスなロマンスを教えてやる」

「まず何をすれば良いの?」

「スカートをまくって、パンツを見せろ」

「あい。それがロマンスに近づく一歩なんだね」

「ハァ、ハァ。そうだ。その通りだ。いいぞ。いい流れだ」

ツカサは、またもや疑いもせずスカートに手をやる。
クーは、もう辛抱たまらんとズボンにテントを張って、顔を真っ赤にした。
経験のない童貞、ロリコンらしい。

そして七才の美少女がオッサンの前で露わもない姿になろうとしていた。

ツカサのピンチ、そして、この話が十八禁になるピンチだった。
しかし、そこは、作者の機転。そしてお約束の展開。
そして、大人の事情を素直に表現した。

≪ピーンポーン≫

とロリコン博士、クーの夢が叶おうとした瞬間。
絶妙なタイミングで、研究室に来訪者が現れチャイムをならしたのだ。
なんたる、お約束な展開。

「お客さんだよ。ツカサ出る」

ツカサは、スカートをまくり上げるのをやめ、玄関に向かった。

「ちくしょう。誰だ。こんな大事な時に。セールスだとかだったら殺す」

クーは、とても残念そうに地団駄を踏んだ。
というかお約束だと気づけ。十八禁な展開には、ならないから。
ま、作者の都合でもあるな。

「博士」

「なんだ。下らないセールスマンか」

「アタラ教の人。あなたは神を信じますか? だって」

「セールス以下だ。殺す。ココに宣教師モドキを連れてこい。微塵切りだ」

ロリコンよ。
お前の願いが叶わないからと八つ当たりをするな。
宣教師モドキのおばさんは、さすがに殺されはしなかったが、
それなりの説教で、クーの怒りを発散され、すごすごと帰っていった。

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↑天からの思し召しで現れた宣教師のおばさんw
posted by 四草めぐる at 23:12| Comment(0) | 外伝 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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